非該当証明は、機械が輸出規制に該当しないことを示す重要な書類です。すべての輸出で必須ではないものの、輸出手続きをスムーズに進めるためには、規制該当性を正確に判断し、非該当証明の必要性を理解して準備することが不可欠です。

本記事では、非該当証明の概要や申請のポイントをわかりやすく解説します。輸出手続きのトラブルを未然に防ぎ、安全かつスムーズに海外取引を進めるための知識をまとめました。


非該当証明とは


輸出をする際に欠かせない書類のひとつに「非該当証明」というものがあります。

これは、輸出する製品が軍事用途の武器や破壊兵器には該当しないことを証明するための大切な書類です。つまり、「この製品は特別な規制の対象ではありませんよ」ということを示す役割を持っています。

この非該当証明書があれば、複雑な許可申請を省略でき、スムーズに輸出手続きを進めることができるため、非常に便利です。

武器の製造に関連する機器や技術は法律で厳しく管理されており、リスト規制に該当するか否やを調査する必要があります。該当する場合は経済産業省の許可が必要です。非該当証明は、その製品がそうした規制の対象外であることを示し、輸出後に軍事転用されるリスクがないことを輸出者が明確に伝える重要な資料となっています。


規制の内容


▶リスト規制

軍事転用可能な武器関連、大量破壊兵器関連、通常兵器関連の貨物や技術がリストアップされており、これらは輸出に許可が必要です。対象となる輸出先は全地域が対象となっております。

具体的なリストに関してはこちらから確認できます。


▶キャッチオール規制

リストにない貨物や技術であっても、大量破壊兵器や通常兵器の製造・使用に用いられる恐れがある場合は、最終用途・需要者に基づき許可申請が求められます。ほぼすべての貨物・技術(食料・木材を除く)が対象で、グループA国以外への輸出は厳格に管理されます。具体的にどの国のことを指すのかをこちらから確認することができます。


誰が申し込むのか?


輸出業者(輸出者)が主に行います。

輸出者は輸出する製品について法律に基づき「該非判定(輸出管理該当性判定)」を行う

責任があります。

製造者や販売業者から判定書を入手することも多いです。

輸出者が自社で判定できない場合は、製造者に判定を依頼し、その判定書を利用します。

一方、輸入する顧客(輸入者)が申請を行うケースは基本的にありません。


申請・提出までの流れ


1.   製品の仕様確認製品の仕様や用途を詳細に確認し、輸出管理リストに該当するかどうかの予備調査を行う。

2. 該非判定の実施法令や規制リストをもとに輸出者または製造者が「該当」か「非該当」かを判定する。

3.   判定書の作成・取得判定結果を記載した該非判定書(非該当証明書)を作成または入手する。

4.   輸出申請(必要な場合)該当品の場合は経済産業省などの許可申請を行い、許可証を取得。非該当なら申請不要で判定書を通関時に提出。

5.   通関手続き判定書や許可証を税関に提出して通関手続きを完了。

6.   輸出完了・記録保管輸出完了後、関連書類は法令に従って一定期間保管する。


該当品の場合


経済産業省の輸出許可を取得する必要があります。該非判定結果をもとに、必要書類

(仕様書、用途説明、該非判定書など)を準備します。


経済産業省への輸出許可申請

該当品については輸出許可申請を行い、審査を受けます。審査では輸出先、最終用途、相手先の確認などが行われます。


許可証の取得

審査が通れば輸出許可証が発行されます。許可証がなければ輸出できません。


通関手続き

輸出許可証を税関に提出し、輸出手続きを進めます。


輸出管理体制の遵守

輸出後も、再輸出管理や輸出先の使用状況の把握など安全保障上の管理義務を果たす必要があります。


第三者に製品を売却・贈与する場合再度取得が必要か?

購入した製品を第三者に譲渡(売却)する場合は、「非該当証明」の手続きは原則「不要」です。国や地域の輸入・流通規制(EXインドネシア:輸入業者認証APIの有無、許認可など)を遵守する必要があります。

非該当証明書は日本からの輸出時に、その製品が輸出規制対象外(非該当)であることを示すものであり、輸出者が輸出段階で判定・取得を行います。一度日本から輸出されて国外に輸入された後は、その商品がその国の第三者間で売買や譲渡(贈与)されるのは日本の輸出管理規制の範囲外です。したがって、日本側での非該当証明書の再取得や再申請は不要です。


無断で該当品を輸出したことが発覚した場合


▼具体的には以下の通りです。


懲役刑:最長で10年以下の懲役が科されることがあります。


罰金刑(法人の場合):最大で10億円以下の罰金が課される可能性があります。

           (個人の場合):最大で3千万円以下の罰金が課されます。


その他の制裁:違反者は3年以内の貨物の輸出や技術の提供が禁止されるほか、関連会社の担当役員などへの就任も禁じられます。


これらの罰則は、法令の厳格な遵守を促すために設けられており、違反があった場には社会的責任も非常に重く問われることとなります。事業に関わるすべての関係者は、これらの法規制をしっかりと理解し、違反行為を未然に防ぐ必要があります。


まとめ:非該当証明の重要ポイントと注意点


この記事では、工作機械の輸出に必要な「非該当証明」の役割や申請の流れ、そして該当品の輸出時の注意点について解説しました。

主なポイントは以下の通りです。

  • 非該当証明は輸出する機械が輸出規制の対象外であることを証明し、スムーズな手続きを実現する重要な書類です。

  • 製品の仕様確認から該非判定、判定書の取得、必要に応じた経済産業省への許可申請まで、一連の流れを正確に把握することが大切です。

  • 該当品を無断で輸出した場合は、懲役や高額な罰金など厳しい法的罰則が科され、事業者の社会的責任も問われます。

非該当証明を正しく理解し適切に対応することで、輸出トラブルの回避と安全な取引の促進につながります。輸出業務に関わる方は、ぜひ本記事を参考に準備と管理を徹底してください。