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フライス盤とは?加工における強みと弱み、種類について解説

フライス盤とは、回転工具を回転させ、ワークを送りながら切削する工作機械です。具体的には機械部品、溝付き部品、金型などの製造に使われます。本記事では、フライス盤の基本構造や得意・不得意な加工内容、種類についてわかりやすく解説します。


フライス盤とは

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回転する切削工具によってワークを削る工作機械です。工具を高速回転させながら、テーブルに固定したワークを移動させることで、平面加工・溝加工・段加工などを行います。加工は主にX軸(左右)・Y軸(前後)・Z軸(上下)の3方向の送りで行われます。現在の製造現場では、数値制御によって動作を管理するNCやCNCフライス盤が主流です。従来の汎用フライス盤では作業者がハンドルを手動で回して位置決めや送り操作を行っていましたが、NC・CNC機ではあらかじめ入力したプログラムに基づいて機械が自動で動作します。そのため、加工精度が安定し、品質のばらつきを抑えることが可能になりました。


フライス盤の強み(できること)

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① 平面・溝・段加工が得意
フライス盤は、回転工具と直線送りを組み合わせる構造のため、平面加工・側面加工・段差加工などを高精度に行えます。直線基準の多い角物部品の加工に適しています。

② 比較的高い加工精度
汎用機は作業者の技量に左右されますが、NC/CNCでは数値制御により位置決めが安定します。特にCNCは同一条件で繰り返し加工できるため、量産時の再現性に優れます。

③ 多様な材料に対応
鉄、アルミ、ステンレス、銅、樹脂など幅広い材料を加工できます。切削加工は物理的に削る方式のため、導電性の有無に関係なく加工可能です。

④ 複雑形状にも対応(CNC)
CNCでは工具経路を制御できるため、曲面や3D形状の加工が可能です。金型部品や精密機械部品の製造にも対応できます。


フライス盤の弱み(できないこと・苦手なこと)

①極めて硬い材料は制限あり
焼入れ鋼や超硬材は工具摩耗が激しく、切削が困難な場合があります。

②工具交換に手間がかかる(汎用・一部NC)
汎用フライス盤や一部のNC機では、工具交換を作業者が手動で行う必要があります。そのため、多工程加工では段取り時間が増えてしまう場合があります。


対策案

①超硬材・焼入れ鋼 → 放電加工機へ工程分け

「焼入れ前にフライスで荒加工、焼入れ後は放電加工で仕上げ」という工程分離が有効です。

②工具交換に手間がかかる → マシニングセンタの使用

資金面や工程設計に余裕がある場合は、マシニングセンタの導入が効率的な解決策となります。

マシニングセンタはATC(自動工具交換装置)を備えており、プログラムに従って工具を自動で切り替えることが可能です。ただし、一般的なフライス盤と比較すると価格が高いため、予算面を十分に検討する必要があります。


フライス盤の種類

① 立形フライス盤(縦型)

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立形フライス盤(縦型)とは、主軸が上下方向(垂直方向)に配置されたフライス盤です。工具が上から下へ回転しながら加工を行う構造で、最も一般的に普及している形式のひとつです。

主軸が垂直で加工点を上から確認できるため、視認性が高く、段取りや刃先の確認がしやすいという特徴があります。このため、精密加工や形状確認を伴う作業に適しています。主に、機械部品のプレート加工、金型部品の加工などに使われます。


② 横形フライス盤(横型)

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横形フライス盤とは、主軸が水平方向(横方向)に配置されたフライス盤です。工具は横向きに回転し、主にワークの側面や溝を加工します。アーバー(工具軸)にカッターを取り付けて使用する構造が一般的です。

主軸が水平であるため、切りくずが重力によって下方へ自然に落ちやすく、切りくず排出性に優れているという特徴があります。また、工具を両端支持できる構造を持つ機種も多く、剛性が高いため重切削に適しています。主に、大型部品の側面加工や溝加工に用いられます。


③ 万能フライス盤

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万能フライス盤とは、テーブルを左右方向に傾斜させることができる機構を備えたフライス盤です。一般的には立形または横形の構造をベースに、テーブルの旋回・傾斜機能を追加することで、多方向からの加工を可能にしています。

この傾斜機構により、通常の平面加工や側面加工に加え、斜め溝加工、角度付き加工、ヘリカル溝加工など、より複雑な加工に対応できます。


④ ベッド形フライス盤

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ベッド形フライス盤とは、テーブルの移動量が比較的少なく、主軸頭やコラム側が移動する構造を持つフライス盤です。この構造により、加工中の振動やたわみが発生しにくく、剛性が高いため、重切削や長時間加工でも安定した加工精度を維持しやすくなります。特に、重量物や比較的大型のワークを高精度に加工する用途に適しています。また、テーブル移動量が比較的少なく構造が安定しているため、位置決め精度や繰り返し精度が安定しやすく、量産加工にも向いています。

主な用途としては、機械部品の平面加工や側面加工、金型ベース加工、大型プレート加工、産業機械の構造部品などが挙げられます。


⑤ 門形フライス盤

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門形フライス盤とは、門状のフレームを構成し、その内部で主軸ヘッドを移動させて加工を行うフライス盤です。比較的高い構造剛性を備えています。この門形フレーム構造により、曲げやねじれに対する強度が高く、大きな工具を用いた切削や、大型物の安定加工に適しています。

主な用途としては、大型プレス金型や樹脂金型、航空機用の大型アルミ構造部材、船舶部品、発電設備部品、産業機械のベースプレートなどが挙げられます。これらはいずれも高い剛性と安定した加工精度が求められる部品です。主に大型ワークの加工を目的とした機種です。


まとめ

フライス盤は、回転工具をワークにあてて、平面・溝・段差加工などを行う工作機械です。角物部品を中心とした直線基準の加工に適しており、NC/CNC機では数値制御によって安定した位置決めと高い再現性を実現できます。さらに、鉄・アルミ・ステンレス・銅・樹脂など幅広い材料に対応でき、CNCであれば曲面や3D形状といった複雑形状の加工も可能です。

フライス盤には、立形・横形・万能・ベッド形・門形などさまざまな種類があり、それぞれ構造の違いによって得意分野が異なります。用途を正しく見極めることで、最適な設備選定につながります。

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